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設立趣旨

わが国の精神医療は、通院者を含めますと約390万人(2018年厚生労働省)の方がその対象だと推定されています。

21世紀は「心の時代」といわれていますが、開幕早々、米国の同時多発テロ、アフガン戦争、イラク戦争、ウクライナ戦争などさまざまな事件が相次ぎ、「不安な時代」となっています。

そのような中、精神医療について、WHOは、地域で精神科治療を提供することや地域、家族、本人の治療への参加などを行動指針として提示しました。

我々といたしましても、社会的文化的な変動とともに、精神医療も大きく変化する必要があるのではないかと思い至りました。何とかせねばという認識をもって患者様と接する中で、デイケア・ナイトケアなどを通じて、社会復帰を図っていくという取り組みがより重要になっていくのではないかと感じているところです。

また、2011年7月には、厚生労働省がWHOの発表を受けて、従来の癌、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4大疾患に加えて、精神疾患を追加し、5疾患5事業とする方針を固めました。精神疾患が「国民病」と認められたとともに、その対応として従来の薬物を中心とした入院治療、外来治療、デイケア治療等のみでは対応できなくなってきているという危機感の表れだと考えます。

これらの心の病(現代病)に対しては、さまざまなアプローチ、相談、治療が試みられていますが、今後、新しい考え方や方法論、相談技法、治療論、受け皿を創意工夫し、展開していくことがより重要となってきます。

他方で、これまで多くの先進的な研究が行われてきましたが、我が国では、研究機能の低下や学術活動の衰退が認められ、多くの国民の将来にとって、まことに憂慮される事態だと感じています。

そこで、このような事態を打開するため、長期的な視野で、デイケア・ナイトケアなどの最新の治療法の普及推進を図るとともに、学術活動に対する助成を行うことで、課題解決を間接的に支援していきたいと考えております。

より多くの国民が、将来世代にわたってさらに望ましい医療サービスを享受できるよう、学術及び科学技術の振興を目的として、またより多くの国民の生活支援を目的として、本社団を設立いたします。

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